遠い昔の約束-2-(エイジリィル


(しかし……いきなりソル・グランディーバを使わなくてはならないとは……敵は、今度のゼラバイアは前とは何かが違う……そんな気がする……しかし、今悩んでいる暇はない!早く、奴を倒さなければ)

「クッキー!フォートレスでソル・グランディーバを届けてくれるか?」

「もちろんです!サンドマン様!」

 通信でクッキーを呼び出し、届けるように告げるサンドマン。クッキーもそれに応じ、早速フォートレスに乗る。そして、通信でトリアを呼び出す。

「トリア!至急ソル・グランディーバを出して!」

「ちょ、そんなの無理だよぉ!グランディーバをまともに動かそうとするだけでここのところ大変だったんだから!いきなりソル・ディーバは動かないよ!」


 トリア達整備班も、このところ寝ないで作業をしていたが、長い間使っていなかったグランディーバをまともに動かすようにするのに、かなりの時間を費やしていたのだ。
 
 そんな状態で、ソル・グランディーバをまともに動かせるようにしておけというのが、無理な話だった。だが、責任感が強いトリア達整備班は
 
「どうしよう……」

 とあせっていた。自分たちが仕事をもっと早くやっていれば……そんな思いだけが巡っていく。自分たちの所為で、グランナイツの皆様が負けてしまったら……おろおろしていた整備班にまた通信が入った。

「トリア!整備班の諸君」

「サンドマン様?!」

 通信の画面に現れたのは、サンドマンだった。そして、彼はトリア達に声をかける。

「今、君たちにできること、それを考えて欲しい。疲れていて、なかなか頭が働かないだろうが、それを考え、実行に移して欲しい」

 サンドマンのこの言葉でトリアは吹っ切れたように、ソル・グランディーバの整備に当たった。そして、そんなトリアに引っ張られるように他の整備班メイド達も整備を始めるのだった。

 そんな姿を見て、サンドマンは微笑んだ。そして、今度はクッキーに通信を開き、

「武装メイド班の諸君も、整備班の諸君を助けるように、指示してもらえるかな?」

 と、やさしく言った。そんなサンドマンの言葉にクッキーは「はい!」と返事をし、武装メイド班の人たちを整備班の元へ向かわせた。

 それを確認した後、今度はグランナイツに向けて、

「今、ソル・グランディーバを整備中だ。整備が終わり次第早速向かわせるからそれまで耐えて欲しい」

 と、告げた。それに真っ先に反応したのは、エイジだった。

「任せろってんだ!整備班の奴らだって、きっと大変な思いをしながらもやってくれてるんだ……俺たちがそれに答えられなかったら……意味ねぇ!!」

 そんなエイジにつられるように、他のメンバーも「任せろ!」といった。
サンドマンはそんなメンバーや、各班のメイドたちを、ほほえましく見ていた。

 だが、任せろといったのはいいが、エイジの機体はとても、耐えられるような状況ではなかった。コックピットを守るものは大破し、無く、片方の翼も折れている。そして、飛ぶこともできない。こんな状態では、ゼラバイアのいい的だった。そんなエイジのG-アタッカーにリィルからの通信が入る。

「エイジさん!G-シャドゥに乗り移って。それなら、なんとか耐えられるわ」

 今、この状況ではそれがもっとも最適な手段だったが、さすがに、一つの機体に二人のってしまうと、その機体の性能はおのずと下がってしまう……それによってリィルまで危険な目に遭わせるのがエイジには耐えられなかった。

「いや、いい!俺はG-アタッカーでどうにか乗り切ってみる。だから、リィルも俺の心配なんかより、自分の心配を」

「馬鹿!!!!」

 エイジの台詞を区切る、リィルの叫び声が上がった。普段、叫ぶこととはかけ離れているリィルの叫びにグランナイツ全員が呆気に取られた。そして、

「エイジの……馬鹿……あなたを失うことが……私にとっては何よりも辛いの……あなただけは……絶対に失いたくないの……」

 その声は嗚咽交じりだった。ほんとに悲しそうに、ほんとに辛そうに、リィルはエイジにそう告げた。
 
 だが、そんなグランナイツの状態などお構いなしに、ゼラバイアは攻撃を仕掛けてきた。狙われたのはリィルのG-シャドゥだった。ゼラバイアの光線は逸れることなく、動きの止まったG-シャドゥめがけて進んでいった。

「リィルーーーーーーーー!!!」

 今度はエイジが叫び、もはや動く力も皆無なG-アタッカーを動かし、G-シャドゥの上へと向かおうとした。だが、それよりも早く、リィルのG-シャドゥがG-アタッカーを押しながら、その場から脱出していた。
 全員がその一連の動きに呆気にとられているうちに、リィルが強引にエイジをG-シャドゥへと乗せた。そして、再びG-シャドゥは浮上を開始し、皆の元へと向かった。
 
「リィ……ル」

「エイジ……あなたを死なせはしない……絶対に……」

 そのときのリィルの眼は、普段のエイジのように、強い意思を含んでいた。
そして、そのまま各機とゼラバイアの戦いが再び始まった。

 斗牙のグランカイザー以外は皆、攻撃を避ける事に集中していた。そして、避け続け、しばらくたった後、トリアからの通信が入った。

「お待たせしました!ソル・グランディーバの整備、終わりました。これで、普通に使う分には問題ないはずです。ただ、真剣な整備はとてもしている暇が無く……」

「いや、それで十分だ!トリア……そして他のメイドの諸君……ご苦労だった。後は少し休みなさい。クッキー!」

「もう準備はできてます!サンドマン様!」

「よし!グランフォートレス、発進!!」

 サンジェルマン城から、希望の太陽という名の機体を乗せた大型機動船が発進した。それは、最速のスピードで、戦場へと向かっていった。

「グランナイツの諸君!あと少しだ!」

 そのサンドマンからの通信で、多少なりと気を抜いたところをゼラバイアは見逃さなかった。
 ほんの一瞬動きが止まったところを一体のゼラバイアが形を変え、槍のような形になり、もう一体のゼラバイアも形を変え、今度は盾のような形になり、それを最後の一体が、持った。その姿は、中世ヨーロッパ等の騎士のようだった。
 そして、その持った槍を一番動きが鈍いG-シャドゥに向かい、投げた。普段ならG-ドリラーの方が動きが鈍いのだが、今は地面にもぐっており、とても槍で狙える状況ではなかった。そして、二人乗りをしているG-シャドゥの方が、G-ストライカーよりも瞬間的な移動力で劣っていた。

 そして、ゼラバイアの槍がG-シャドゥに刺さる。

「きゃあああああ」

「っく……リィル!!」

 その槍はG-シャドゥの翼の部分に刺さり、なんとか爆破は間逃れた。だが、飛行ができなくなり、急速で落下していった。エイジは落下の最中(さなか)にリィルの頭を抱えるように抱き込んだ。
 そして、G-シャドゥが地面に激突する。片方の、槍の刺さってないほうが下になるように地面に突き刺さってしまった。  

 そんなG-シャドゥに向かい、前進を始める騎士型ゼラバイア。だが、その前にグランカイザーが立ちはだかった。

「ここは通さない!」

 斗牙はそう叫び、構える。ゼラバイアは躊躇う事無くグランカイザーに攻撃を始める。グランカイザーは善戦をしたものの、さすがに力押しされ始めた。
 そして、ゼラバイアの力を込めた攻撃に、グランカイザーは弾き飛ばされた。

「っく……」

 斗牙が、苦しみと、悔しさを込めた声を上げたと、同時に、ゼラバイアの背中に光線が当たった。
 それにより、ゼラバイアは転んだ。そして、その光線を放った先を見ると、そこにはグランフォートレスがあった。
 
「皆様!大変お待たせいたしました!!」

 そして、フォートレスの中から、ソル・グランディーバが出てきた。



続く。 
ちゃーくん
2005年03月19日(土) 02時04分51秒 公開
■この作品の著作権はちゃーくんさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
いやはや……なんて微妙なところできってるんだろう?(そう思うなら書けや!!)
う〜む……戦闘ってなんでこんなに難しいんだろう?もっともっと精進しなくちゃ……
え〜こんなだめSSですが、一様長編にするつもりですので、よかったら最後までお付き合いくださいませm(_ _)mよろしくお願いいたします。では、感想、指摘、バンバン待ってます。

この作品の感想をお寄せください。
what happens if a girl takes cialis 10 Sylvia ■2020-08-03 12:34:41 45.140.207.247
「馬鹿!!!!!」 (゚д゚ )…………(゚ω゚) ハッ!
リィルか…一瞬誰かと思ったよ…

まぁーガンガレ
30 和樹 ■2005-03-24 00:27:10 211.134.77.130
戦闘描写もエイジとリィルのラブもすっごく上手だと思います。
切る場所もここらへんでちょうどいいかと。かけつけたとこですから。
それにしても複数型、特に他のゼラバイアを『武装』してるタイプは強いですねえ。それ相手に分離してるままで戦ってるエイジたちのほうがむしろたいしたもんです。
50 tatsuaki ■2005-03-19 09:54:40 220.221.91.178
戦闘は確かに難しいですよねぇ・・・・俺も長い事、ガンダムやらの戦闘シーンばかり書いていてスーパーロボの戦闘が全然ダメになりました(ェ
んで、感想・・・・エイジとリィルがいい雰囲気ですな〜。

ちなみに普通の会話セリフと通信のセリフでカッコを使い分けるとわかりやすくなりますよ。
会話=「」
通信=『』
等。
30 山さん ■2005-03-19 02:11:07 219.97.145.146
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